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国境を越えたおもてなしが魅力の「麻布あみ城」——甘口「けやき坂カレー」と辛口「仙台坂カレー」を食べ比べ!

2026年5月25日

港区・麻布エリアでは、区民のアイデアから誕生したご当地グルメ「麻布坂カレー」の提供店舗が拡大中。地元の高校生がデザインを手がけたオリジナルキャラクターやPR動画の制作なども行われており、麻布坂カレーの魅力発信を通して地域活性化が進められています。

今回は、麻布十番の和食店「麻布 あみ城」が、平日のアイドルタイム15時~17時限定で提供している麻布坂カレーをご紹介します。

ワンちゃんと一緒に朝定食が楽しめる
国際色豊かな麻布十番の日本料理店へ

国内外の人々が集まる麻布十番で、和食を通じたおもてなしを届ける「麻布あみ城」。

店舗までは、東京メトロ・都営地下鉄「麻布十番駅」から徒歩1分。4番出口から向かうのが便利です。4番出口をでるとすぐ、「麻布十番商店街」の入り口があります。

「ほほえみの街」をコンセプトに掲げる麻布十番商店街には、12ヵ国の大使館の協力により制作された12のパブリックアート「微笑みのモニュメント」が点在しています。

麻布十番に訪れる際は、ぜひ「微笑みのモニュメント」も探してみてくださいね!

麻布十番駅4番出口をエスカレーターで上がると、出口脇にロウソクのようなオブジェが目に入ります。

4番出口を上がるとすぐにある「微笑みのモニュメント 父と子」。

江戸時代から続く老舗や、新しく出店した店舗が混在する「麻布十番商店街」。

そんな麻布十番商店街に店を構える「麻布あみ城」の店主・岡田 真幸(愛称:Charlie)さんにお話を伺いました。

——まずは「麻布あみ城」について、料理のこだわりやお店の魅力を教えてください。

岡田さん:当店では「和風の朝定食」を7時半から10時半まで提供しています。朝食メニューを日本料理店で食べられるお店は都内でも珍しく、遠方からお越しになる方も多いです。店内やテラス席は小型犬の同伴もOKですので、ワンちゃんと一緒にお酒や和食をお楽しみいただけます。

——お客さんがペットと食事を楽しまれている様子をInstagramでも拝見しました!ほかにはどのようなお客さんが多くいらっしゃるんですか?

岡田さん:海外からのお客さんで、トラディショナルな日本料理を食べたいという方も多いです。カレーやラーメン、お寿司のような日本食は知名度が高いですが、旅館の朝食のような定番の和食を味わえる機会は少ないので、海外の方が当店を見つけて朝に来店されるケースも多いですね。

——大使館が多いこともあり、街を歩いていても特にこのあたりは海外の方が多い印象です。岡田さんは以前、SONY株式会社の海外駐在員として世界70ヵ国を訪問したご経験があると拝見しました。このご経験は、国際色豊かな麻布十番の地域性にも非常に合っていますね。

岡田さん:そうですね。非常に役に立っています。今日もシンガポールや台湾のお客さんがいらっしゃいましたが、両国とも住んでいた経験があり、中国語でも話が弾みました。

夜に来店されるお客さんには、「日本食で何を食べたら良いのかわからない」という方も多いです。そのため、出身国やお好きなものをヒアリングしながら料理をおすすめしています。例えばイギリスの方には、フィッシュ&チップスになぞらえて当店のアジフライをおすすめし、「ぜひ食べ比べてみてください」とご提案しています。

また、私が海外へ訪れた際に気に入った食文化を料理に取り入れることもあります。例えば和風小籠包を作ってみたり、和食に欠かせないタケノコを台湾風に調理してみたり。

 

来店したお客さんの出身地を世界地図に貼ってもらっているそう。世界各国から多くの方が訪れていることがわかります。

麻布あみ城では、「港区の食べきり協力店」として食材ロスを最小限に抑えるメニュー作りをしています。仕込み量を抑え、提供量も食べ切りやすいよう調整。常連のお客さんには、苦手食材やアレルギー食材を別のものに変更するなどの工夫も凝らしています。

さらに、揚げ物で使用した廃油を回収してもらい、SAF(持続可能な航空燃料)の原料として再利用する取り組みも実施しているそうです。

——飲食店としてサステナブルな取り組みを始められたきっかけは何ですか?

岡田さん:私はオイルショックを幼少期に経験しており、「もったいない」という文化のなかで育ってきました。こうした取り組みは、当然コスト面も考慮していますが、根底には「余さず食材を使い切りたい」という想いがあります。提供時にも、できるだけ残されないよう、映えを重視するのではなく、おいしいものを少しずつお出ししています。

食や環境への配慮を通じた地域への還元だけでなく、日頃から地域の魅力を発信したいと考えている岡田さん。

——麻布十番で10年以上お店を続ける岡田さんから、街歩きの楽しみ方やおすすめの過ごし方を教えてください。

岡田さん:外から来られる方は、このあたりに高級なイメージをお持ちの方が多いですが、庶民的で入りやすい、当店のようなカジュアルなお店もたくさんあります。下町らしい人情味のあるお店も多いので、ぜひ発掘してみてください。当店にいらっしゃる際には、麻布十番でおすすめのお店もご紹介しますよ~!

麻布あみ城では朝食・ランチ・ディナーそれぞれの時間帯限定メニューが楽しめます。

「麻布imbiss」のスパイスカレーが復刻
甘口と辛口、個性が光る2種の麻布坂カレー

国内外を問わずお客様へのもてなしを大切にし、サステナブルな取り組みにも積極的な岡田さん。「麻布あみ城」は、麻布坂カレープロジェクトの第五弾参加店舗として、2026年3月2日から提供をスタートしました。

岡田さん:プロジェクト開始当初から参加のお誘いをいただいていましたが、当店は和食店のため、なかなか麻布坂カレーのメニュー開発のイメージが湧かず、2年間は参加に踏み切れずにいました。

飲食店経営のほか、私は港区麻布地区総合支所協働推進課のプロジェクト「ミナヨク」にも参加しています。平成27年(2015)に始まった取り組みで、麻布地区を「みんな」で「よく」することをテーマに、地域活性化のアイデア出しやフィールドワークを行っています。そこで麻布坂カレー参加への後押しを受けたこともあり、今回参加を決めました。

——提供している麻布坂カレーのこだわりを教えてください。

岡田さん:麻布坂カレーは凝った商品が多い印象だったので、あえてシンプルでリーズナブルなものを提供することで、坂カレーをもっと多くの方に知っていただきたいと考えました。

テーマには「店舗から近い坂」という点に加え、知名度の高い坂を選びたいという想いから、「仙台坂」と「けやき坂」の二つを選ばせていただきました。

麻布坂カレーは高校生も一緒に進めているプロジェクトなので、学生さんでも注文しやすい価格帯に設定しました。また、ランチやディナータイムではなく、夕方のアイドルタイム15時~17時に絞って提供しています。おやつ感覚で気軽に食べていただきたいです。

——メニュー開発の経緯を教えてください。

岡田さん:もともと私は2年前まで、近所の網代公園の隣で「麻布imbiss(インビス)」という飲食店を営業していました。現在は立ち退きのため閉店してしまったのですが、そこではスパイスカレーと韓国クリスピーチキンを提供していたんです。甘口カレーと辛口カレーが評判で、そのレシピを復活させることから始まりました。

甘口カレーで選んだのは「六本木けやき坂通り」です。アイドルグループ「坂道シリーズ」の欅坂46(現・櫻坂46)の名称の由来としても知られ、六本木ヒルズの間を通る人気スポットとして親しまれています。

にぎわいのあるけやき坂をイメージし、甘さとスパイス、食感のコントラストを楽しめる一皿にしました。ソースは甘口で、じんわりとスパイスの余韻を感じさせる味わいに。お子様でも食べられるポピュラーなチキン南蛮を盛り付けることで、華やかさをプラスし、親しみやすいカレーに仕上げました。

冬のイルミネーションスポットとしても知られる「六本木けやき坂通り」。けやき並木や花壇に彩られた四季折々の景観が魅力です。

一方、辛口カレーは、当店から数分の場所にある「仙台坂」にちなんでいます。坂の途中に韓国大使館があることから、ヤンニョムチキンをトッピング。牛タンと牛スジを贅沢に使っているため、辛さのなかにも豊かな旨味を感じることができます。

坂の南部一帯が、仙台藩伊達家の下屋敷であったところから、その名を呼ぶことになりました。
※港区観光協会公式サイトより引用

カラオケスナック「麻布十番 Charlie’s Bar」も展開している岡田さん。インタビュー中も軽快なトークが止まらず、気づけばカレーを食べる手が止まるほど会話が弾みました。麻布あみ城のInstagramのプロフィールに「夜の営業はマスター岡田さんのおしゃべり付」とあるのもうなずけます(笑)

カラオケ好きのオーナーの一面が垣間見えたインタビュー。アイドルタイムには「Mrs.GREEN APPLE」のライブ映像やミュージックビデオが流れていました。

炒め玉ねぎとりんごをたっぷり使った甘口のスパイスカレー。

カリっとしたクリスピーチキンにタルタルソースをたっぷりと。

かつお節をふりかけているのも和食屋さんならでは。

甘口の「けやき坂カレー」。タルタルソースが意外にもカレーによく合います。

けやき坂カレーは、鰹出汁の香りがアクセントになった和風カレーです。口の中にふわりと広がる炒め玉ねぎやりんごの甘さの奥に、スパイスの余韻が残ります。タルタルチキンの酸味が、和風カレーのスパイシーさと予想以上に相性抜群でした。

これまで取材してきた麻布坂カレーは比較的辛いものが多かったため、「甘口」と聞いて少し驚きました。実際に食べてみると、想像以上にやさしい甘さでした(笑)

続いて、赤々としたヤンニョムチキンが目を引く「仙台坂カレー」にもスプーンを伸ばします。ソースをひと口運ぶと、一瞬の甘酸っぱさの後にガツンとした辛さが押し寄せてきます。

——全身がポカポカになる辛さですが、とてもクセになる味です。この最初に感じる甘酸っぱさは何ですか。

岡田さん:実は、この甘辛ソースには「梅干し」がたっぷり入っています。

——カレーに梅干しとは意外な組み合わせのように感じます。

岡田さん:そうですね。でもカレーに添える福神漬けも、実は梅干しやショウガで大根やレンコンを煮て作られています。カレーと梅干しは、実は相性が良いんですよ。

個人的に仙台坂カレーは、これまで食べた麻布坂カレーのなかでも「一番辛いかも」と感じました。見た目の上品さを上回る刺激があります。辛さがそこまで得意でない方は、甘いけやき坂カレーと交互に食べると丁度よいバランスかもしれません。

ただ、ハバネロの入っているような刺激が際立つ辛さではありません。スパイスの風味とともに、一口ごとにじわじわと辛さが高まっていく感覚です。

牛すじと、仕上げに加えた焼き牛タンのハーモニーが楽しめる「仙台坂カレー」。

どちらのカレーにも共通して盛り付けられているのが、かつお節と揚げ野菜。この野菜は素揚げではなく、かつお節と昆布の出汁で煮てから最後に揚げているそうです。麻布あみ城のランチで提供している炊き合わせをアレンジしたものなのだとか。

かつての麻布imbissで人気だったカレーとチキンに、麻布あみ城ならではの和の要素が加わることで、奥行きのある味わいに。どちらのカレーもチキンが乗っていてボリューム満点。それでいて、思わず完食してしまうやみつきになる味です。

タルタルソースの酸味と甘いスパイスカレーがマッチした、チキン南蛮の「けやき坂カレー」。
ヤンニョムチキンと梅干しの甘酸っぱさが、カレーの辛さを引き立てる「仙台坂カレー」。

異なる表情を持つふたつのカレーを、ぜひ食べ比べてみてください。和食店のアイドルタイムにゆったりと味わえるのも魅力です。

港区のイベントやご当地グルメをラジオで発信
麻布十番ミニFMの活躍にも期待

店主の岡田さんは、人と街を笑顔でつなぐラジオ局「麻布十番ミニFM」の運営も2026年3月にスタートしました。港区のイベントなどでエリア限定放送や収録を実施していく予定です。

2026年3月29日に開催された「春のロクサンひろばフェスタ」では、六本木の「ロクサン広場」から生放送を実施。麻布坂カレーに携わる広尾学園高校の生徒がパーソナリティーを務める回では、イベントで販売されていた麻布坂カレーのお弁当「狸穴坂カレー」についても紹介されました。

麻布十番ミニFMの今後の活動を通して、地域のイベントとともに麻布坂カレーもさらに盛り上がっていきそうです。

商店街を歩くだけでは気づけなかった、人々の想いや熱量に心を動かされた今回の取材。地域おこしの最前線であらたな挑戦を続ける岡田さんの姿に胸が高鳴り、これからもそんな人たちの活躍を追っていきたいと改めて感じました。

麻布あみ城
住所:東京都港区麻布十番2-21-14 ライオンズマンション麻布コート1F
時間:坂カレーは平日15:00~17:00限定メニュー
朝食7:30~10:30、ランチ11:00~16:00、ディナー18:00~22:30(L.O.22:00)
定休日:不定休
アクセス:東京メトロ南北線・都営地下鉄大江戸線 麻布十番駅「4番出口」より徒歩1分
けやき坂カレー:800円(税込)
仙台坂カレー:1,000円(税込)

 

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