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【全国交流物産展 in 新橋】港区にいながら全国の名物を飲んで食べられる神イベント!

2023年11月10日

新橋駅前のSL広場を会場として、毎年開催されている「全国交流物産展 in 新橋」。コロナ禍による一時中止はあったものの昨年から無事復活。2023年は、10月25日(水)~27日(金)の3日間開催さていれました。

というわけで、実際に参戦してみた私が、現地レポートをお届けします。

全国交流物産展 in 新橋とは?

港区の商店街と「商店街友好都市との交流に関する基本協定」を締結している自治体をはじめ、港区と連携する全国の自治体が、新橋駅前を会場に行う物産展です。自治体の他に、港区内の商店会や港区観光協会も出展しており、港区民と全国自治体の交流のきっかけとなることを目的としています。

今年は、3日間で合計32の自治体が参加していました。

各自治体のブースでは、名産品が販売されているほか、観光誘致が行われていました。キッチンカーや、飲食用のブースも用意されていましたので、新橋という土地柄か、日の高い内からお酒を楽しむサラリーマンの姿もちらほら。

今回発見したブースの紹介

本イベントは、参加ブースが日によって変わるということでしたので、私は25日と27日に伺いました。その中で、興味を引かれたブースをいくつかご紹介していきたいと思います。

①(一社)讃岐牛・オリーブ牛振興会×カサイホールディングス株式会社による「オリーブ牛のミートドッグ」

 

港区観光協会のブースを借りて販売されていたのが、「オリーブ牛」というブランド牛を用いたミートドッグ。

聞き馴染みのない牛肉でしたので、話を聞いてみたところ、日本のオリーブ栽培発祥の地である香川県小豆島で肥育されている牛だそうです。最大の特徴は、搾油を終えたオリーブの果実を乾燥させて作った飼料を与えて育てているということ。オリーブの良質な栄養で、クリアなすっきりとした脂を味わえる牛肉となるそうです。さらに、小豆島では育てた牛の排せつ物を堆肥として、オリーブの木や野菜を育てる循環農業にも挑戦しているそうです。

しかし、どうして小豆島の名産品「オリーブ牛」が港区観光協会のブースに?……と思ったら、瀬戸内・小豆島の食と文化を届けるべく活動をしているカサイホールディングス株式会社さんの店舗が、港区浜松町の駅前に集中しており、その関連とのこと。浜松町駅にはよく行くのですが、小豆島との繋がりについては知りませんでした。

今回はホットドッグでしたが、カサイホールディングスさんのお店鉄板焼SETOに行けば、オリーブ牛のステーキや瀬戸内の海産物も楽しめるそうです。

「弊社が小豆島への想いとして小豆島オリーブ牛を1頭買いさせていただき、小豆島の弊社ホテル“オリビアン小豆島 夕陽ケ丘ホテル”と港区浜松町にございますレストランで使用させていただいております。全国的にまだ知名度は低いですが、自然豊かな小豆島で育まれた小豆島オリーブ牛を東京の皆様へお伝えしたいという生産者の思いを代弁者としてお料理で表現させていただいております」

と、総料理長の高橋 哲治郎さんも語っていらっしゃいました。

鉄板焼SETO
住所:東京都港区浜松町2-6-5 2階
時間:11:30~14:00(L.O13:30)、18:00~22:00(L.O21:00)
定休日:毎週土・日曜
アクセス:JR浜松町駅「南口」より徒歩1分

 

②浜松町・芝・⼤門マーチング委員会

 

一般社団法人マーチング委員会ってご存じでしょうか?

「イラストでまち自慢」を合言葉に、全国各地域のイラスト百景コンテンツを基に魅力的なまちづくりに取り組んでいます。マーチングは「まち」+「ing」で作られた造語を掲げて行う「まちおこし活動」です。イラストレーターの上野啓太氏が描く街並みのイラストを使って、展示会などのイベントを開催したり、地域振興、広報支援活動でまちおこしを行うというNO団体だということを、私は今回の「全国交流物産展 in 新橋」で初めて知りました。

ちなみに浜松町・芝・⼤門マーチング委員会の中心として活動されているのは、2014年8月に港区芝浦へ引っ越してこられたコニカミノルタジャパン株式会社さんだそうです。

ブースでは、東京タワーや、増上寺、新橋SL広場などを水彩で描いたイラストや、それらのイラストを用いた絵葉書の販売などが行われていました。港区にいると見慣れた風景ばかりなのですが、イラストになると全く違った温かみのある魅力を感じます!

マーチング委員会さんが手掛けているイラストは、全国各地、色々な媒体で使用されているようです。特徴ある画風ですので、意識してまちを歩いてみたら、意外と見つけられそうですね。

 

③岐阜県郡上市

 

弊社は、東京メトロ・都営大江戸線の青山一丁目駅から徒歩一分に所在しています。青山という地名の元となった青山家の分家である、郡上藩青山家の菩提寺「梅窓院」も目と鼻の先にあります。

郡上藩青山家と郡上市のご縁は今も続いており、青山では毎年「郡上おどりin青山」という盆おどりイベントも開かれています。

郡上おどりは、日本三大盆おどりにも数えられているのでご存じの方も多いかと思います。ですが、この郡上おどりが青山、それも秩父宮ラグビー場など神宮一帯でも盛大に行われていることは、今ひとつ認知されていないなと我々は感じていました。弊ブログの編集会議でもたびたび「来年の郡上おどりin青山に向けて、きちんと特集を組むべきでは?」という議題があがっておりました。

今回、その郡上市の観光協会が出展しているではありませんか。

ブースには多種多様な日本酒や焼酎の瓶が並んでおり、圧巻の眺めです。実は郡上市、盆おどり以外に、水が綺麗な町として知られています。市の中心から湧き出る「宗祇水(白雲水)」は、昭和60(1985)年に、環境庁から名水百選の第一号として指定を受けているそうです。まったく知りませんでした……。

水が綺麗なところのお酒は間違いなく美味しいですよね。

来年の「郡上おどりin青山」情報を手厚く弊ブログで取り上げるためには、古くから青山と縁ある郡上市の情報を掘り下げていく必要があるだろうなと改めて感じました。

 

➃新橋 玉木屋

 

新橋駅のそばにある、佃煮と煮豆の新橋 玉木屋さんも出展されていました!

こちらのお店は、いまから241年前の天明2(1782)年に創業された老舗中の老舗。創業当時は「座禅豆」という煮豆の販売のみを行っていたそうですが、三代目七兵衛の時代に、佃島の漁民が小魚を煮て売っているのを見て、佃煮売り始めたところこちらも評判に。依頼、新橋玉木屋の「座禅豆」と「佃煮」は江戸中に知れ渡ることとなりました。

ちなみに、こちらのお店の座禅豆を煮た煮汁は昔から喉によいと言われてきました。新橋花柳界の芸者さんたちは、お座敷に上がる前に「新橋 玉木屋」へ立ち寄り、煮汁を分けてもらっていたそうです。

少しお話をさせていただいた所、お店には先祖代々伝わってきた古い史料がたくさん残っているということでした。いずれこちらのお店もきちんと取材をさせていただきたいと思います。

新橋玉木屋
住所:東京都港区新橋4-25-4
時間:平日10:00~18:30、土・日曜・祝日10:00~18:00
※飲食カウンター:平日のみ11:00~18:00(L.O17:15)
休業日:年末年始
アクセス:JR・銀座線新橋駅より徒歩5分、ゆりかもめ汐留駅より徒歩5分、都営三田線御成門駅・内幸町駅より徒歩7分

 

特に目的もなく立ち寄っただけだったのですが、港区にいながら様々な自治体の特産品が食べられましたし、お隣のニュー新橋ビル地下商店会・二階商店会からも食事メニューが出展しています。そういえば芝浦商店会が作っている地域のお酒「芝浦運河」も販売していました。

「全国交流物産展 in 新橋」は、よくある、区の情報を啓蒙するだけでなくふらっと訪れた人も楽しめるように工夫が凝らされた良いイベントでした。

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