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港区歴史探索・地名のヒミツ 「高輪」

2023年9月27日

「高輪」の由来とは

寺院や駅、学校やホテルが立ち並ぶ高級住宅地・高輪。「鷹輪」とか「低輪」ではなく「高輪」と名が付いた由来は、いったい何なのでしょうか。

説1:「高縄(たかなわ)」から来ている

高縄とは、高縄手道の略語で、高台に縄を引っ張ったように、まっすぐな道を意味しています。

大永4年(1524)の「軍記物語」で、江戸城を攻めた小田原北条軍と、上杉軍が激闘した地として、「高縄(たかなわ)原」の名が登場しています。

説2:「吾妻鏡」にある「高鼻和太郎」にちなむ

文治5年(1189)の奥州合戦の際、鎌倉からお供した人物として「高鼻和太郎」の名が『吾妻鏡』にあり、その名に由来すると考える説もあります。

『吾妻鏡』は、鎌倉時代に編纂された歴史書で、1180年(治承4年)から1266年(文永3年)までの87年間に起きた出来事を記しています。以前の歴史書は、朝廷を中心に記されているのに対し、『吾妻鏡』は鎌倉時代の将軍(鎌倉殿)に焦点を当てて記述している点が特徴です。かの徳川家康も、『吾妻鏡』を愛読していたとされています。

最近では、小栗旬さん主演のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の最終回で、松本潤さんが『吾妻鏡』を読みふける徳川家康として登場した場面が話題になりましたね。

いろいろな表記があった

かつては、「高鼻和」「高名輪」「高縄」「高畷」など、時代によってさまざまな表記をされていたようです。現在の“高輪”表記が登場したのは、江戸時代の「正保郷帳(1640年頃)」にある記録が最初とされています。

人に歴史あり、地名にも歴史あり。まだ決め手となる説はないようですが、さまざまな背景が見えてきますね。

【高輪台駅】
路線名:都営浅草線
住所:東京都港区白金台2-26-7先

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