港区歴史探索・地名のヒミツ 「品川」
2023年9月26日
品川の由来
東京都内の主要ターミナルである「品川駅」。「品川駅」なのに、所在地自体は品川区ではなく、港区にあるという不思議な駅でもあります。
もともと、「品川」とは、目黒川の河口を中心に発達した集落に付けられた名前でした。元暦元年(1184)の田代文書に、初めてその名が登場します。
では、品川という名前はどこから来ているのでしょう? 実は諸説あり、はっきりとはわかっていません。
説1:「下無川(しもなしがわ)」が略され「品川」になった
現在の神奈川県の由来は、同じく宿場町「神奈川宿」の中を流れていた「上無川(かみなしがわ)」が訛り、「かながわ」になったとされています。
それに対して、品川近辺を流れていた川は「下無川(しもなしがわ)」と呼ばれており、それが同じく訛って「品川(しながわ)」になったと考える説があります。
説2:高輪に対して品ヶ輪と名づけた
風光明眉な、品良き土地だった品川。「高輪」に対して「品ヶ輪」と名付けられ、後に漢字表記が「品川」になったとする説もあります。
説3:鎧に用いる「品革」を染出したから
品革とは、藍色の地に羊歯の葉の形を白く染め出した革のこと。そこに由来するという説です。
説4:領主が「品川氏」だった
「品川氏」を「品河氏」と表記する説もあり、いつの時代のどの領主だったか、詳細は不明です。
一大ターミナルの「品川」地域ですが、こんなに多くの説があり、どこかロマンを感じさせますね。時間があれば、続報をぜひお伝えしようと思います!
【品川駅】
路線名:JR東海道線、山手線、京浜東北線、総武快速・横須賀線、高崎・宇都宮線、常磐線、東海道・山陽新幹線、京急線
住所:東京都港区高輪3丁目26−27