つる草? カツラ? ユニークな由来を持つ「桂坂」のヒミツとは
2024年10月24日
「桂坂」の由来は大きく分けて2説あり
港区高輪にある、「桂坂」の標識。「桂」自体は日本全国によくある地名で、たまに人名(姓)としても耳にする名前です。この「桂」の由来は、いったいどこからきたのでしょう?
少々気になったので、「桂」について調べてみました!
説1:つる草が生えていた
江戸時代以前、この辺りには蔦葛(くずかつら)がはびこっており、坂名の由来となったといわれています。「桂」の字は、いわゆる当て字です。
余談ですが、「桂」姓の人物には、明治維新の「三傑」の1人・桂小五郎(木戸孝允)、落語家の桂さん一族、ファッションデザイナーの桂由美さんなど、有名人が多いですよね。
姓の「桂」は、植物から来ている説、地形から来ている説など、諸説あるようです。
京都の「桂地区」も似たような由来
「桂川」で有名な京都にも、桂という地名があります。桂川は丹波高原を源とし、保津峡を抜け嵐山にて京都盆地に流れ込む、風光明媚な京都観光スポットのひとつ。2時間サスペンスでよく出てくる「渡月橋」が架かっているのも桂川です。
京都情報によると、「桂地区」の由来の1つにも、つる草「葛」が生い茂った野原( =葛野)が語源だとする説があります。探せば日本全国で、ほかにも同様の由来で名が付いた「桂」があるかも?
説2:お坊さんがカツラをかぶって亡くなった
もう1つの説は、カツラをかぶったある僧侶が、品川からの帰途、急死したからともいうものです。武士の情けか、この僧侶の身元や所属、詳細情報は明らかにはなっていませんが、実話だとしても後世に言い伝えられるなんて気の毒ですね……。
さまざまな桂の由来を知って楽しもう
なかなか知られていない、「桂」の秘密でした。
港区には、まだまだ謎の由来(?)を持つ坂やスポットがたくさん存在します。
気になる方は、ぜひ「いざまち」内の「歴史・ルーツ」特集記事よりご覧ください!
東京都港区高輪2-12と3-19の間