
共働きや習い事送迎のニーズにお応え!
“送迎”特化の新サービス「ファミタム」について伺いました
子育てママ・パパたちにとって、日々の保育園の送迎は悩みのひとつ。子どもの発熱など、急なお迎えコールに困った経験がある方も多いのではないでしょうか。
また、「習い事をさせたい」と思っても、送迎の負担や待機時間、家事との両立がハードルになることも。
こうした課題を解決するサービスを発見しました。「ファミタム」は、港区を中心に展開されている送迎代行サービス。2026年1月に開業したばかりです。
今回は、ファミタム代表で、現役の子育てママでもある平賀 静文(ひらが しずみ)さんにお話を伺いました。
保護者のリアルな声に耳を傾け
「送迎」の悩みに寄り添うサービスへ
——送迎に特化した「ファミタム」のサービスを始めたきっかけは何ですか。
平賀さん:はじめは、芝浦周辺で「ふらっと託児できる場所があったらいいな」という想いから、「一時預かり事業」などの起業を検討していました。
とはいえ、私の一方的な想いだけかもしれないと考え、起業にあたり、保護者の生の声を集めるべく、地域の児童館に通い詰めました。保護者の方々から育児の悩みを聞いているうちに、自分もベビーシッターとして働きたい、もっとお母さんの声を聞こうと思ったのです。
2025年8月ごろ、ベビーシッターを始めた平賀さん。そこから50組以上の方にヒアリングを行い、ニーズが高かったのが「送迎」だったそう。ユーザーの声を聞くなか、ご自身のお子さんの将来にも不安を持つようになりました。
平賀さん:私は今、1歳と2歳の子どもがいるのですが、自宅で保育しているため、まだ送迎は必要ありません。ただ、大きくなった際に送迎の必要性を感じています。そうなった時に私自身、「使いたい」と思える送迎のサービスがなくて。「子どもの成長フェーズに合わせたサービスを作りたい」と思い、送迎領域での起業を決意しました。

3月14日に港区立産業振興センターで開催された「みな・さんfes.2026」にも出展し、サービスの紹介を行っていました。
▼港区で活躍する企業・団体の取り組みを紹介しています。
「港区の企業と個性豊かなサービスが大集結!「みな・さんfes.2026」レポート」
学生のスポットバイトと送迎ニーズをつなぐ
人材不足解消のあらたな可能性
——送迎には特別な資格やスキルが必要ないため、「学生」というあらたな労働力に注目されたのだとか。
平賀さん:シッターとして働いているときに保護者の方にヒアリングしたところ、「送迎してくれるなら、大学生でも問題ない」という方がほとんどでした。今は共働きの家庭が非常に増えていますが、育児を支える仕組みはまだまだ足りていません。子どもの面倒を見る環境が整っていない状況だからこそ、地域全体で子育てをする必要があると私は思います。
ただ、保育業界では有資格者の求人倍率が3.5倍以上と、人材不足の状況が続いています。育児を支える担い手そのものが足りていない現状もあり、そこであらたに学生を取り入れるという発想に至りました。
さらに、保育業界で子どもに関わる人を増やしたいという想いもありました。送迎という「スポットバイト」を学生さんが担うことで、「将来、子どもに関わる仕事がしたい」と感じるきっかけになる可能性もあります。結果として、将来的に育児しやすい環境づくりにもつながるのではないかと考えています。
学生を採用することで、「シッターは保育士や子育て経験のある人が担うもの」というイメージを払拭したいと考えています。学生も活躍できる環境をつくることで、保育業界にイノベーションを起こしていきたいです。
——そうした特徴も含めて、「ファミタム」と従来のシッターサービスの違いは何でしょうか。
平賀さん:送迎に特化していて、学生を取り入れているという点のほか、最低利用時間は1時間から利用できるという点が特長になります。
ほかのシッターサービスですと、シッターさんごとに「最低利用時間〇時間から」などの条件が決まっているので探す手間もかかるじゃないですか。会社の手数料が発生したり、シッターさんによって条件が異なったりと、「最終的にいくらかかるのか分かりにくい」という問題がつきものです。そうした負担を軽減するため、ファミタムではコンシェルジュのように、シッターや送迎の手配を一括してご提案しています。
また、初回ヒアリングを行うことで、その後は毎回個別に面談を行う必要はありません。従来のシッターサービスでは、担当者が変わるたびに面談が必要となる場合がありますが、ファミタムではそうした手間を省くことができます。
——港区周辺でサービスを展開するなかで、この地域ならではの特徴やニーズを感じることはありましたか。
平賀さん:習い事の送迎を希望される方が多くいらっしゃいます。受験を見据えたご家庭も多く、幼児教室は午後2時半ごろから始まるケースが多いため、共働きの場合はまだ仕事中で対応が難しい時間帯と重なることもあります。
また、この地域では共働きで、かつ実家が遠方にあるご家庭も多く、「親族に頼れない」「もう一人手が欲しい」といった理由から依頼されるケースも見られます。

港区周辺の保育学生、保育士・看護師等の資格を持っている方などが送迎を担当。保育未経験者の場合でも、代表を含めたシッター経験者と2名体制で実技講習を行っているため安心です。
高齢者向け送迎や親子で楽しめるバルーンアートも
世代を超えた地域づくりの取り組み
——ご自身が育児をされるなかで感じる子育ての課題を踏まえ、これからファミタムで展開していきたいサービスはありますか。
平賀さん:送迎を突破口に、今後は家事代行やベビーシッターサービスなども展開していきたいと思っています。
また、「高齢者の送迎はできないのか」といった質問を、展示会などでいただくことがあります。
タクシーでは高齢者が1人で利用しにくいケースもあります。通院時に転ばないか、うまく行き先を伝えられるかなど不安を感じる場面も増えますよね。ご家族が仕事を休んで付き添うケースも見られます。現在は公共交通機関での送迎をメインにしていますが、タクシーを利用した通院付き添いサービスも検討しています。
さらに、弊社としては、地方への出張や旅行先でも利用できるよう、サービスの拡大を検討しています。こうした取り組みは、地域での雇用創出にもつながると考えています。
現在は、長野県でのベビーシッター事業の立ち上げも進めています。出張時などに利用できる「一時預かり利用支援事業」の展開も予定しています。
——地域密着型サービスとして、今後、地域の施設や事業者との連携についてどのようにお考えですか。
平賀さん:先日、3月14日に開催された「みな・さんfes.2026」に出展した際に、子ども向け工作教室として「バルーンアート」のワークショップを実施しました。
その際、会場である港区立産業振興センターの担当者から、次回のイベントについてお声がけいただきました。町内会からもバルーン展示の依頼があるなど、地域とのつながりが広がりつつあります。
私自身、現役子育て世代として子どもが楽しめるイベントがあることに喜びを感じています。今後も親子で参加できるイベントへの出展を重ねながら、楽しい体験の機会を提供していきたいと思っています。

「みな・さんfes.2026」でのブースの様子。子どもたちも、動物をかたどった色とりどりのバルーンに釘付けです。
画像提供:ファミタム株式会社

バルーンはシールやマジックペンでかわいくデコレーションできます。
画像提供:ファミタム株式会社
無理をしない子育てを後押し
共働き家庭に広がる選択肢
——最後に、子育て世代の方にお伝えしたいことはありますか。
平賀さん:育児は無理をせず、頼れるところは頼ってほしいと思います。私自身も、一人で抱え込んでしまうことがありましたが、困った時は声を上げたり、行動したりすることの大切さを実感しました。
ご家庭によって大変さはさまざまです。習い事の送迎や夕方のお迎えなど、必要に応じてファミタムにお任せいただければと思います。
たとえば、送迎を任せることであらたに習い事を始めたり、テレワークに集中したり、子どもの帰宅前に買い物や夕食の準備をするなど、時間にゆとりができると思います。
新学期は小学1年生が昼前に下校する日もあり、生活リズムが変化する時期でもあります。そうした場面での活用もひとつの選択肢になれば。今後も共働き家庭にとって利用しやすいサービスを提供できるよう努めていきます。
ファミタムでは現在、「ベビーシッター利用支援事業」の登録申請を進めています。東京都の認定事業を利用する場合、児童1人1時間当たり2,500円からの補助を受けられる可能性があります。送迎サービスをより利用しやすくなるよう調整が進められています。
保育業界にイノベーションを起こしながら、子育て世代を取り巻くよりよい環境づくりに取り組む平賀さん。送迎の負担や日々の時間のやりくりに悩む保護者にとって選択肢のひとつとなりそうです。
【ファミタム株式会社】
住所:東京都港区芝浦3-2-16


