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【イベントレポート】心をつなぐ「ハートの日アワード2025」に参加してきました!

2025年8月20日

家族や恋人、職場の仲間に、きちんと「ありがとう」を伝えていますか。
お互いの距離が近くなるほど、気恥ずかしくて言葉にできなくなることがあります。
しかし、「分かってもらえているはず」と思っていても、言葉にしなければ伝わらないこともありますよね。

ところで、8月10日が日本記念日協会に登録された「ハートの日」に認定されていることをご存じでしょうか。
この記念日は、8月10日の語呂合わせ「ハー(8)ト(10)」にちなみ、“普段なかなか言えない気持ちを伝え、人と人の心をつなぐ日”とされています。

2025年8月5日、虎ノ門ビジネスタワー15階の CIC Venture Café にて、この「ハートの日」にちなむイベント「ハートの日アワード2025」が開催されました。
いざまち編集部も、このイベントに参加してきました。

2024年度テーマは「職場でのこころあたたまるエピソード」

「ハートの日アワード」とは、港区虎ノ門に本拠を置く「キャリアデザイン・インターナショナル株式会社」が主催するイベントです。
同社は、事業者向けのメンタルヘルス支援を主に行っており、「他者とのちょっとした気持ちの交流で心身が軽くなることをもっと知ってほしい」という思いから、このイベントを企画しています。

「ハートの日アワード」では、毎年設定されるテーマに沿って、全国から“気持ちの交流”にまつわるエピソードを募集します。
応募作の中で、審査員の心をもっとも動かした作品は舞台化され、最優秀賞として表彰されます。

2024年度の募集テーマは「職場でのこころあたたまるエピソード」でした。
最優秀賞を受賞したのは、富山県立中央病院の看護師・山口多香子さんが、緩和ケア病棟で経験した出来事です。

イベント当日、このエピソードをもとにした舞台作品が上演されました。

普段はシェアオフィスとして使われているスペースが即席の舞台に変身!


物語は、感情を人に打ち明けることなく生きてきた終末期の患者と、その不安を共有し支えたいものの、口下手で思いをうまく伝えられない主人公の看護師との、もどかしい交流を描いています。

物語の中盤、主人公が変わるきっかけとなったのは、院内の仲間たちとの会話でした。
これはまさに「職場」ならではの展開であり、看護師と患者という関係を超えて生まれる新しい人間関係の背景には、時間をかけて培われた職場でのコミュニケーションがあるのだと感じさせられます。

その構成は、「職場でのこころあたたまるアピソード」というテーマにふさわしいものでした。

驚きのプレゼンター登場と職場づくりの秘訣を語るトークセッション

驚いたのは、表彰状プレゼンターとして俳優の誠直也氏が登壇されたことです。
『秘密戦隊ゴレンジャー』の海城剛/アカレンジャー役や、『ファイヤーマン』の岬大介/ファイヤーマン役で知られ、特撮ファンからは“レジェンド”と称される方です。
昭和の時代から、人を「心」で育てる理想の熱血上司として、そして現在も実際に芸能界での育成を「心」でされていることから、今回プレゼンターとして招かれたそうです。

筆者はかなり本気の特撮ファンなので、会場で斜め前に座る誠氏を見て思わず二度見。
イベント後には、2ショット写真を撮っていただくほど興奮してしまいました。
誠さんはご自身も年齢を重ね、「緩和ケア病棟での出来事が他人事とは思えない」と語っていましたが、その声は力強く、はきはきとした話しぶりが印象的でした。

上演後には、受賞者の山口多香子さんと、その上司であり診療看護科長の松井弘美さんによる「職場づくり」をテーマにしたトークセッションが行われました。
医療現場では、看護師同士のちょっとした会話だけでなく、毎日、医師を交えたチームミーティングの時間があるそうです。
さらりと語られていましたが、毎日欠かさずチームミーティングを実施している職場は決して多くはないでしょう。

わざわざ富山からいらっしゃっていた受賞者の山口多香子さん(中央)と、松井弘美さん(右)

命を預かる以上、わずかな変化の見落としも許されない――。
そのため、他業種以上に職場の風通しを意識していることが伝わってきます。
しかし、山口さんや松井さんの話ぶりからは、それを「特別なこと」とは思っていない様子でした。
きっと、日常的にお互いに相談し合う関係があるからこそ、心の交流や丁寧な看護が自然と生まれているのだと、改めて感心させられました。

こうして無事に幕を下ろした「ハートの日アワード2025」ですが、実はすでに「ハートの日アワード2026」の募集が始まっています。
次回のテーマは『今、会ったら伝えたいこと』。

「あのとき言えなかった、ありがとう」や「ごめんね」など、心に残っている思いを、ぜひ応募フォームから寄せてみてはいかがでしょうか。

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