
インドのスパイス香る「マザーインディア麻布十番店」——タンドリーチキンが丸ごと乗った「鳥居坂カレー」を実食しました
麻布の「坂道」の歴史や由来を一皿に詰め込んだ「麻布坂カレー」。麻布エリアのご当地グルメとして提供店舗をじわじわと拡大しています。現在、この麻布坂カレーが味わえるのは全部で13店舗。
今回訪れたのは、本場のインド料理が楽しめる「マザーインディア麻布十番店」。タンドリーチキンが丸ごと乗った「鳥居坂カレー」を実食しました。
お店は東京メトロ南北線・都営大江戸線「麻布十番駅」7番出口から徒歩4分。「麻布十番大通り」沿いにあります。
7番出口を出てすぐ右脇には、“ガマ池伝説”ゆかりの「十番稲荷神社」が鎮座しています。鳥居の右手には「かえる」、左手には「宝船」の石像が祀られており、「港七福神めぐり」のスポットのひとつとしても知られています。
カレーを目指す道中や帰り道に、こうしたスポットへ立ち寄りながら散策してみるのも、麻布十番ならではの楽しみ方です。
▼十番稲荷神社については、こちらの記事で解説しています。
https://iza-machi.com/minatoku/azabu-roppongi/3449/

7番出口は十番稲荷神社のほか、麻布図書館、麻布区民センター、六本木ヒルズ方面へのアクセスにも便利。

「港七福神めぐり」では十番稲荷神社を含め、七福神をお祀りする区内8ヵ所の寺社を巡りながら東京タワー近辺や麻布・六本木などの散策が楽しめます。

十番稲荷神社のかえるの像。地元では「かえるさん」と呼ばれ、通勤・通学の途中に立ち寄る人も多く、地元で親しまれています。
非日常空間でインド料理を堪能
異国情緒あふれる麻布十番の人気店
この日訪れた「マザーインディア」は、DIPWAY JAPAN(ディップウェイジャパン)株式会社が運営するインド料理専門店です。DIPWAY JAPANは、東京・神奈川・埼玉・大阪に、インド・タイ料理のレストラン6ブランド、合計22店舗を展開しており、輸入食材の卸を行うフードサービス事業も行っています。
麻布十番店は、「マザーインディア」ブランドの3店舗目として出店されました。
今回、麻布坂カレーについてお話を伺ったのは、DIPWAY JAPAN株式会社エリアマネージャーの牧原 克英(まきはら かつひで)さんです。

アジアンリゾートのような高級感漂うしつらえが広がります。
まずは「麻布十番大通り」で軒を並べるお店の中でも独特な存在感を放つ、「マザーインディア麻布十番店」の特徴について伺いました。
——マザーインディア麻布十番店をプロデュースする「DIPWAY JAPAN」さんは、インド・タイ料理のレストランを6ブランドも展開されていますが、「マザーインディア」ならではの魅力はありますか。
牧原さん:「マザーインディア」の一番の特長は、“インド料理専門店”である点です。ほかのブランドを例に出すと、「ディップパレス」や「ディップガーデン」に関してはインド料理に加え、タイ料理のメニューも提供しています。タイ料理では世界三大スープのひとつ「トムヤムクン」や、ココナッツベースのタイ版焼き鳥「ガイサテー」などが人気です。
——マザーインディアはインド料理に特化したレストランなのですね。店内にも、異国情緒あふれる装飾が施されていますよね。あちらの絵画は本場のものですか。
牧原さん:はい。店内には本場から仕入れたインドの絵画や装飾品を飾っていますので、お食事とともに、インドの雰囲気も楽しんでいただきたいです。

壁のくぼみに飾られたオブジェも本場のもの。

描かれているのは、青い肌と首に巻かれたヘビが印象的な、ヒンドゥー教の“破壊と再生”の神様「シヴァ」。
——こちらの店舗のカレー作りのこだわりは何ですか。
牧原さん:本場インドのレストランで修業を積んだシェフが料理を手がけており、その中でも日本人の方が親しみやすいような味付けにこだわっています。現地の料理は食べられないほどの辛さのものもありますが、当店では少しマイルドな味付けにしています。
特におすすめのメニューは「ビリヤニ」です。“世界三大炊き込みご飯”のひとつで、インドだけでなくその周辺の国でも食べられる料理です。もともとは宮廷料理で、お祝い事に食べられていましたが現在では大衆的な料理として親しまれています。インドの長粒米バスマティライスとスパイスを炊き込んだ後に、味付けしたチキンと一緒に炊き込むため手間がかかりますが、その分香り高く、味わい深い料理です。
日本人の方にとって、インド料理のイメージは「カレーとナン」のセットの印象が強いと思うのですが、実際インドの方は、ほとんどナンを食べません。現地の方は「チャパティ」と呼ばれるフライパンで焼けるパンを食べています。ナンが食べられるようになったのは、日本の石材店が、北インドの一部の高級店でのみ使われるタンドール窯を再現したことがきっかけともいわれています。そこから日本で営むインド料理店がタンドール窯を導入したことで、ナンが広まっていったそうです。
——インドの意外な食文化と、ナンの普及にまつわる興味深いお話を、ありがとうございます!

ハイデラバディ ビリヤニ(ライタ付き)※画像は「マザーインディア麻布十番店」公式サイトより引用
本場インドから直輸入のスパイスと
タンドリーチキンのハーモニーを味わう「鳥居坂カレー」
お店とインド料理の魅力に引き込まれながら、取材の本題となる「麻布坂カレープロジェクト」についても伺いました。
牧原さん:当店は2年前に開店しました。地元の方が利用される割合が高く、地域に根付いた店舗としてこのような企画に参加することで、より親しまれるお店を目指そうと「麻布坂カレー」のプロジェクトに参加しました。
——鳥居坂カレーのみどころはありますか。
牧原さん:「鳥居坂」ということで、インパクトを出すために骨付きのタンドリー“チキン”を丸ごと一つ入れています。タンドリーチキンを盛り付けたカレーは、当店のメニューにはないものです。
インドの装飾に囲まれた非日常感あふれる雰囲気に浸っていると、キッチンの方から思わずお腹が鳴りそうになる香りが……。

トマトベースのソースにスパイスや野菜などの素材を加えて煮込んでいます。

食欲をそそるスパイスの芳醇な香りがたまりません。
インド直輸入という10種類以上のスパイスに、ジンジャーペーストやニンニクペーストを加え、玉ねぎやジャガイモ、ブロッコリー、チキンも一緒に煮込みカレーソースを仕上げています。

カレーに使われているインディアン・スパイスの一部を見せていただきました。
いよいよ、鳥居坂カレーを実食。じっくりと煮込まれた野菜の甘さの後から、スパイスの刺激的な辛さが追いかけてきます。ソースの上に散りばめられたパプリカやショウガ、唐辛子の風味のアクセントも抜群です。
一口ごとに体が芯から温まっていくような感覚に。ターメリックライスのバターの風味も、カレーの主張に負けないしっかりとした存在感でした。

牧原さんおすすめのマンゴーラッシー(ドリンクセット+税込300円)は、鳥居坂カレーに相性抜群でした。

プレート中央のタンドリーチキンは、麻布坂カレーの中でも異色の存在感を放っています。
それでは鳥居坂カレーの目玉に手を伸ばします。特製ヨーグルトにつけ込み、じっくりと焼き上げたタンドリーチキンは、非常に香ばしくやわらかで、カレーのソースを絡めることで、食欲を一層掻き立てるコク深い味わいになります。
さらに、カレーとともに注文した自家製のマンゴーラッシーはクセがなく、程よい甘さ。口の中をさっぱりとリセットできます。
マザーインディアでは、カレーの辛さは「甘口」「中辛」「辛口」「激辛」の四段階から選べます。私は中辛でいただきましたが、ちょうど良い痺れ具合でした(笑)
日々頑張る自分へのご褒美に
インド小旅行気分を楽しもう
この日伺ったのは15時と、一般的にはランチのピークを過ぎた時間帯。それでも多くのお客さんが訪れていました。毎日11時から23時まで営業している点も、このお店の魅力のひとつです。
さらに、全商品テイクアウトOKということもあり、イートインだけでなくテイクアウト利用のお客さんも多く見られました。中には英語で注文する方の姿もあり、国際色豊かな麻布十番ならではの光景が広がります。
牧原さん:お客様との距離が非常に近く、家のような感覚で利用される方もいらっしゃいます。スタッフとも顔なじみになり、「このお客さんはこれを頼む」といった共通認識が生まれているんです。
本場のスパイス料理を気軽に楽しめる「マザーインディア麻布十番店」。その味はもちろん、店頭を通り過ぎる人へ向けた「ナマステ」の挨拶や、店内に響く「ありがとうございました」の声も印象的で、地域に根差した温かさを感じられるお店です。
日々のご褒美に、インドの風を感じるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

テーブルやソファー席のほか、テラス席はペット同伴も可能。街の憩いの場として親しまれています。

「鳥居坂」の由来は、江戸時代半ばまで坂の東側に大名鳥居家の屋敷があったことから。元禄年間(1688~1703)ごろに開かれたそうです。※港区観光協会公式サイトより引用
【マザーインディア麻布十番店】
住所:東京都港区麻布十番2-5-1 マニヴィアビル1F
時間:11:00~23:00(L.O.22:00、ドリンクL.O.22:30)
定休日:なし
アクセス:都営地下鉄大江戸線 麻布十番駅「7番出口」より徒歩4分
鳥居坂カレー:1,700円(税込)

