
2026年は奈良がアツい! 新橋の「奈良まほろば館」で奈良について知ろう
2025年もあっという間に残り数カ月……。
来年のことを言うと鬼が笑いますが、実は2026年は奈良県に注目です。というのも、2026年のNHK大河ドラマは、豊臣秀長が主人公の『豊臣兄弟!』。豊臣秀長は秀吉の弟であり、奈良県大和郡山市の郡山城主でもあった人物。また、2026年の世界遺産登録を目指す「飛鳥・藤原の宮都」は、奈良県橿原市、桜井市、明日香村を舞台としています。
来年の奈良は、日本だけでなく世界から注目されるエリアになるかもしれません。
港区の情報をお伝えしている「いざまち」がなぜ急に奈良推し? と思われたかもしれませんが、実は港区新橋にある奈良県のアンテナショップ「奈良まほろば館」は、特産品の販売だけでなく、カフェやレストランなども併設、そして奈良に関する多彩なセミナーを開催するなど、とても充実したショップです。

この充実ぶりをぜひご紹介したい! と、奈良県観光局 奈良まほろば館 情報発信課の須原寛さんと小松代浩一郎さんに、奈良まほろば館についてお話をうかがってきました!
物産、食、観光まで網羅! 新橋の“まほろば”で奈良の魅力を発信
「まほろば」とは、古語で「すばらしい場所」という意味。まずは、奈良まほろば館の全体像について教えてもらいましょう。
「2021年8月に日本橋から新橋に移転リニューアルし、今は1階、2階の2フロアで奈良の魅力を発信させていただいています。1階では主に奈良の食品や伝統工芸品を販売しているほか、平日12:00~17:30には観光案内も行っています。旅行のご相談などに来られる方が多いですね。気軽にご利用いただける “Cafe & Bar まほら”では、奈良の名物グルメでもある季節のかき氷や三輪そうめんが人気です。
2階にあがっていただくと目に入るのは、奈良の食材を使った料理を提供するレストラン&バル“TOKi”です。ミシュランガイド東京で一つ星をいただいているのは、アンテナショップのレストランでは、ここだけです」と、須原さん。

そのTOKiのすぐ横にあるのが、さまざまな講演やイベントが開かれている、イベントルーム。
「日本橋にあった頃に比べてショップの面積も広くなり、扱う商品も増えました。カフェやレストランが併設になったのも、新橋に移転して大きく変わった部分です」
小松代さんも、「“Cafe & Bar まほら”では、炙り柿の葉寿司も人気です。お客さまの目の前でバーナーで炙って提供できるのも併設カフェの魅力です」と話してくれました。

小ぶりでパクっと食べられる柿の葉寿司、炙って香ばしい香りと共にいただくのも絶対に美味しい! その土地のグルメを楽しめるのも、アンテナショップの楽しさです。
そして“Cafe & Bar まほら”では日本酒ファンには嬉しい取り組みが……。
「“Cafe & Bar まほら”では、17:00から1,500円で30分間、奈良の蔵元の日本酒を飲み放題でお召し上がりいただけます。奈良は清酒発祥の地の一つとされ、奈良の蔵元の個性豊かな味わいを気軽にお楽しみいただけます」と小松代さんが話してくれました。
(注)飲酒は20歳以上の方に限られます。飲酒運転は法律で禁止されています。

奈良漬けをはじめ、奈良の魅力的な商品が勢ぞろい! ワンストップで奈良を堪能できる

1階のアンテナショップは、生鮮食品をはじめ、酒粕の豊潤な香りがたまらない奈良漬け、種類豊富なお茶、吸水性・速乾性に優れた蚊帳ふきんや職人の技が光る工芸品まで、奈良の魅力が散りばめられた商品が並びます。

「1階のショップは、食品・日用品・工芸品も総合的に取り扱っており、奈良にまつわる多彩な品々を一堂に取り揃え、ワンストップでご紹介しています。工芸品の中には精巧な仏像のフィギュアも展示・販売しています」と、小松代さん。

そう、なんと奈良まほろば館では、聖林寺にある国宝 十一面観音立像のフィギュアなども取り扱っているのです! 拝見するだけでありがたく感じてしまう仏様に驚きながらも、気になるのは「購入される方はいらっしゃるのだろうか……?」という、素朴な疑問。店員さんにうかがってみると「ご購入される方もいらっしゃいます」とのことでした!
奈良県の逸品をテスト販売! 地元事業者の販路拡大のきっかけも担う「まほろばチャレンジリーグ」

1階のショップを拝見していて目についたのは、「まほろばチャレンジリーグ」というパネル。どんなリーグ……? と思っていると、須原さんが教えてくれました。
「まほろばチャレンジリーグは、奈良県内の事業者さんに声をかけ、奈良まほろば館で販売されたことのない新しい商品を3週間テスト販売していただく取り組みです。食品と日用品を原則として5品ずつ選定し、販売するだけでなく、お客さまからのご意見をフィードバックしていただき、より良い商品にするためにブラッシュアップするのもチャレンジリーグの目的のひとつです。テスト販売中に好調だった商品は、その後も一定期間継続して販売します」

アンテナショップ=離れた場所でも各地のさまざまな名産品を購入できるショップ、というイメージを勝手に持っていましたが、販売だけにとどまらず、しっかり地元にフィードバックするなど、上手に活用されているんだなぁ、と感じます。
「大河ドラマ『豊臣兄弟!』もはじまりますし、2026年1月中旬以降に開催する今年度3回目のチャレンジリーグでは、豊臣秀長にちなんだ商品、というテーマで考えています」
東京にいながら、まだ知られていない奈良の逸品にいち早く出会える可能性がある「まほろばチャレンジリーグ」。定期的にチェックするのもおすすめです。
アンテナショップに“横のつながり”も!? 近隣の4館でスタンプラリーも開催
奈良まほろば館がある港区新橋周辺、奈良県以外のアンテナショップもあります。さまざまな取り組みを教えていただく中で、ちょっと興味深いお話が……。
「近くにある他県のアンテナショップさんとコラボレーションすることもあります。たとえば1階で提供しているかき氷に他県のフルーツを使わせていただいたり、1月には“お雑煮スタンプラリー”という企画を行っています」
「お雑煮スタンプラリーは、とっとり・おかやま 新橋館さん、香川・愛媛 せとうち旬彩館さん、日比谷しまね館さん、奈良まほろば館の4館で連携して開催しました。お雑煮って、地域ごとに本当に特色があるので、面白いですよね」
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確かに、お雑煮って自宅以外のものを食べる機会ってほとんどないですよね。須原さん、小松代さんも「これってお雑煮? ぜんざいじゃないの?」と驚かれたお雑煮もあるそう。
「ちなみに奈良県のお雑煮は、白みそベースで丸餅ですが、汁からもちを取り出して、きな粉を付けていただきます」
各館でお雑煮を食べ、スタンプを集めて応募すると、抽選でそれぞれ県の特産品が当たる、お年玉付きの「お雑煮スタンプラリー」、来年も開催されたらぜひ参加したいと思いました!
講演だけでなくワークショップも開催 多角的に奈良を知ることができる多彩なイベント
2階のイベントルームでは、毎週と言っても過言ではないくらい、さまざまなイベントが開催されています。もちろん、すべてのイベントに共通するのは奈良のPR。

「各イベントは、最大50名収容できるセミナールームで開催しています。奈良県のPRにつながるイベント、という芯はありますが、それ以外の細かい規定は設けていないです。たとえば2025年9月20日(土)21(日)には、『野球グローブの革でつくるペンケース』という体験ワークショップを開催しました」
野球グローブと奈良……? と不思議に思っていたら、須原さんから「奈良県に三宅町という町があるのですが、知る人ぞ知る野球グローブの生産地なのです。全国的に高いシェアも誇っているんですよ」とのお言葉が。
【三宅町】 令和4年9月2日~
「楽天ふるさと納税」「さとふる」でもふるさと納税をお申し込みいただけるようになりました。返礼品には、職人が丹精込めて作った野球グローブもあります。是非ご覧ください。楽天ふるさと納税https://t.co/s8pYZdsQJf
さとふるhttps://t.co/4GLGvl3WcW pic.twitter.com/EmzQbcQ4sO
— グローブタウンみやけ100周年 (@glovetownmiyake) September 2, 2022
実は奈良県磯城郡三宅町、日本で2番目に面積が小さい町なんだとか!そんな三宅町のグローブ、愛用している野球選手もいるとのことです。
「奈良県で活躍されている方による、歴史関係の講座やセミナーが中心ですが、“奈良まほろばソムリエの会”や“奈良『まほろば学』”など、奈良の歴史や文化を深く知っていただける講座も用意しています。リピーターの方も多いですね」
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京都や大阪にほど近いためか、やや地味に見られがちな奈良県ですが、実際に訪れてみると、歴史の深さや、まだ知られていない魅力に改めて気づかされます。
小松代さんも「友人に『奈良といえば何?』と尋ねると、ほとんどが鹿か大仏と答えます。神社仏閣や豊かな自然といった見どころがまだたくさんあることを、もっと伝えていきたい」とのこと。
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確かに目立つのは、「奈良公園の鹿」「東大寺の大仏」という強コンテンツ。でも、吉野の桜に法隆寺、春日大社などの見どころもたくさん。
2026年には、飛鳥・藤原も世界遺産として追加されるかもしれません。まだまだ奥深い魅力が広がっているのが、日本の古都・奈良なのです。
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【奈良まほろば館】
住所:東京都港区新橋1-8-4 SMBC新橋ビル 1F・2F
時間:
ショップ/11:00~20:00
Cafe & Bar まほら/11:00~19:30(L.O.19:00)
観光案内/毎週月~金曜12:00~17:30
TOKi (Restaurant & Bar)/Restaurant 毎週火~土曜12:00〜15:30 (L.O. 13:30)、18:00〜22:00 (L.O. 19:30)、Bar 毎週火~土曜12:00〜15:00 (L.O. 13:30)、17:30〜22:30 (L.O. 21:00)
定休日:
ショップ、Cafe & Bar まほら/年末年始
観光案内/毎週土・日曜日、祝日、年末年始
TOKi (Restaurant & Bar)/毎週月・日曜日、お盆、年末年始
アクセス:JR新橋駅「銀座口」より徒歩約3分、東京メトロ銀座線「新橋駅」1番出口より徒歩約3分、東京メトロ銀座線「銀座駅」A1出口より徒歩約8分

