港区の公園 「芝公園」
2023年9月4日
東京タワーのお膝元、由緒ある芝公園
東京タワーに隣接する「芝公園」。1873年(明治6年)に上野、浅草、深川、飛鳥山とともに日本で最初の公園として指定された、日本最古の5公園のひとつです。
約1万3500平方メートルもの面積を有し、増上寺、芝東照宮、東京プリンスホテルなどの名所を取り囲むように存在。緑だけでなく、歴史と文化あふれる一帯をつくり出しています。
もとは増上寺の境内だった
実はこの芝公園の一帯、もともとは徳川将軍家の菩提寺で、家康から手厚い保護を受けた「増上寺」の境内でした。
明治初期は、増上寺の山号である「三縁山」にちなみ、「三縁町」と呼ばれたこともありました。
1873年(明治6年)、公園として民間に開放されて以降、「芝公園」と呼ばれるようになったのです。
都立と区立、2つの「芝公園」
第二次世界大戦後、GHQの「政教分離政策」のために増上寺と周辺地域が切り離され、増上寺敷地の外周部分は「都立芝公園」となりました。
その後、平成14年、港区が「都立芝公園」の一角を買い取り、その地域が「港区立芝公園」となったのです。つまり、「都立」芝公園の一部が、「区立」芝公園に。面積の規模でいえば、「都立」の方がずっと広大です。
都立と区立、一帯に2つの芝公園があるなんて、なんとも不思議ですね。徳川家康や増上寺の初代住職も、もしかしたら「?」と首をひねっているかもしれません。
【芝公園】
住所:東京都港区芝公園一・二・三・四丁目
入園料:無料
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