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赤坂にそびえ立つ宮殿……迎賓館赤坂離宮

2023年9月25日

日本唯一の宮殿建築

赤坂御用地にそびえ立つ、ひときわ豪奢な宮殿建築。

それが各国の首脳陣やVIPをおもてなしする、迎賓館赤坂離宮です。

日本で唯一の、ネオ・バロック様式による宮殿建築物。

本館はシンメトリー(左右対称)を成し、内部には金箔で彩られた天井やレリーフが。他に類を見ない絢爛豪華さです。

 

赤坂離宮が建築されるまで

赤坂離宮は、もともと結婚を控えた後の大正天皇のため、新居である「東宮御所」としてとして造られた建物でした。

建築にあたったのは、明治時代の洋風建築を支えた英国人ジョサイア・コンドルの弟子、片山東熊(かたやま・とうくま)。ほかにも、高名な技術者や芸術家、学者たちが総動員されました。

しかし、出来上がった建築はあまりに華美すぎて、時の明治天皇は難色を示したそうです。ほか、実際に生活する上にも問題点があり、結局大正天皇が住むことはなかったのだとか。頑張った技術者たちには、少し気の毒な気もしますね。

 

行政財産へ移管、そして国宝に

とはいえ、皇室の利用がまったくなかったわけでもありません。昭和天皇が約5年、現在の天皇が約半年、迎賓館赤坂離宮で過ごしました。

その後、第二次世界大戦後、建物と敷地は国へ移管されることに。迎賓館赤坂離宮は、皇室の財産から行政の財産へと変わったのです。

外国の賓客を迎える機会が多くなったことから、赤坂離宮を国の迎賓施設として整備する方針が立てられました。

昭和43年(1968年)には大規模な改修工事が始まり、ヴェルサイユのグラン・トリアノン宮殿を参考に金箔や天井絵画なども修復。約6年の歳月をかけ、迎賓館として開館しました。

平成18(2006年)からは、給排水管など「平成の大改修」を3年かけて実施。そして、創建100年後の2009年(平成21年)、晴れて国宝に指定されたのです。

迎賓館赤坂離宮
住所:東京都港区元赤坂2-1-1
時間:10:00~17:00(本館最終受付16:00)
参観料金(本館・庭園): 一般1,500円、大学生1,000円、中高生500円、小学生以下無料
参観料金(庭園):一般300円、大学生以下無料
※和風別館の見学には別途予約制のガイドツアーを利用する必要があります
アクセス:JR中央線・総武線四ツ谷駅「赤坂口」より徒歩約7分、東京メトロ丸ノ内線四ツ谷駅「1番出口」より徒歩約7分、南北線四ツ谷駅「2番出口」より徒歩約7分

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